「君よ 世界をつなぐ架け橋となれ」「愛よ 言葉を越えて世界に届け」-。
京都コンピュータ学院・京都情報大学院大学(KCGグループ)のコーラスサークルU-Choirはこのほど,「折り鶴」で知られるシンガーソングライター梅原司平氏が作詞・作曲した「君は花 僕は風」を日本語と中国語,英語でビデオ収録し,インターネットを通じて世界に向けて配信した。日本の学生と中国などからの留学生,それに日本での留学を終えて母国に帰られた人たちをはじめとする中国の人たちとが,さらなる友好を深めてもらおうとの思いを込めてKCGが企画し,U-Choirを指導する顧問の葭村洋平氏を通じて梅原氏に依頼したところ賛同いただき,書き下ろしてくださった。ウェブの閲覧数は伸び続け,合唱コンクールの歌に採用する日本の中学校が増えてきているという。さらには,留学生が多く在籍する学校からの問い合わせも来ているそうだ。
「君は花 僕は風」は,「君が才能の花を開かせるなら,僕はその花の種子を運ぶ風となろう」の副題が付き,歌詞には「歴史はいつも諦めなかった」「たった 一つの星よ 水の惑星 そこに生まれた僕らは ひとつの家族」などと,争いのない世界を願うメッセージがしたためられている。
梅原氏の日本語歌詞を元に,本学の留学生や教職員が中国語に翻訳した。
京都コンピュータ学院京都駅前校コンサートホールで収録し,KCG保護者会に全面的にバックアップしていただいた。U-Choirに加え保護者と留学生を含めた学生たち,教職員,一般の合唱団など合わせて約100名が集い,葭村氏の指揮・指導で歌声をそろえた。日本語版,中国語版,英語版それぞれをYouTubeにアップ,日本語と中国語は中国での人気動画サイトYoukuにも掲載した。
葭村氏によると,日本語版はYouTubeにアップ後わずか1年で閲覧数が1万を超え,「合唱コンクールで歌いたい」と楽譜などに関する問い合わせが全国の中学校を中心に届いているという。また,九州にある留学生が多数学ぶ高校からは,「日本人学生とともに文化祭で合唱したい」として,葭村氏に指導を依頼している。
葭村氏は別に,イタリア語と韓国語をソロで収録しウェブにアップしているが,今後はエスペラント語やドイツ語,フランス語版などをU-Choirが合唱してアップしていく次の展開を考えているという。「君は花 僕は風」の歌声は,ますます世界各地に広がっていきそうだ。