KCG京都駅前校新館で保存,展示されている「NEACシステム100」が2012年3月,一般社団法人・情報処理学会から「情報処理技術遺産」の「認定機器」に選ばれた。KCG博物館からは4機種目の認定となる。
NEACシステム100は, 1973年8月に日本電気から発売された事務処理用の小型コンピュータ。同機は,伝票発行から一括データ処理,マルチ・ワークまでにおよぶ9種類の基本システムを用意し,多様なユーザの業務に最も適するシステムを提供可能にした。また,このレベルのコンピュータでは我が国で初めて通信制御機能を備え,オンライン処理が簡単に行えるので,優れたターミナル・コンピュータとしても利用できた。ソフトウェアとしては,アプリケーションシステムを自動作成するAPLIKAや,初心者向けに開発された事務処理言語BESTを備え,コンピュータの使いやすさが配慮された。演算素子および記憶素子にLSI,MSIを用いて,性能と信頼性を大幅に向上させ,自己診断機能を備えて故障の早期発見,早期回復を可能にした。さらに,命令制御,システム制御,入出力制御,通信制御に全面的にマイクロプログラム方式を採用して装置の小型化とシステムの経済性を実現した。NEACシステム100は引き続き後継機が開発され,NEACシステム100のファミリ化が行われた。