萩原宏先生のご逝去は誠に残念なことで,心より追悼致したいと存じます。
私は,萩原先生が30代の若さで,昭和37年(1962年),京大工学部数理工学科計算機工学講座の教授に就任されたとき,助手として採用され,以後7年間お膝元で,直接ご指導を受け,その後も色々なことで大変お世話になりました。
数理工学科在職中,文部省機関研究費により,東芝(株)と共同で,高速計算機「KT-Pilot」を,萩原先生のご指導の下,開発しました。マイクロプログラム制御の非同期式計算機で,完成したときは,我国有数の高速性能を発揮し,各マスコミにも取り上げられました。そして,東芝でTOSBAC-3400として製品化され,全国で約100台が活躍しました。
若い時に,萩原先生という素晴らしい優れた先生のご薫陶を受けたことは,誠に有難いことでした。
先生のご冥福を心よりお祈りいたします。