晴天にめぐまれた2003年11月1日(土)の午後1時,宝ヶ池国立京都国際会館のメインホール(2000名収容)は,海外からの来賓,学界関係の先生方,高校の先生方,企業の方々,そして全国各地から帰ってきた京都コンピュータ学院校友の皆さんと,先輩たちを迎える学生たちであふれていた。長谷川繁雄初代学院長の遺影が,舞台の上からじっと会場を見回している。
いよいよ,創立40周年記念式典の幕開きである。
ファンファーレが鳴り響くなか,スモークが焚かれ,マルチメディア技術を駆使して,ステージ正面の巨大スクリーンに,宇宙の広がりをイメージさせるCGが映し出され,「KCG」,「40th」などの文字が躍る。荘厳かつ先鋭的な劇的雰囲気のなかで,記念式典は始まった。
まず長谷川靖子現学院長より,40年にわたる学院の,時代を先取りした先進的なコンピュータ・情報教育のあゆみ,そしてその中に創り出されてきた学院アイデンティティが語られた。実際に創立以来その中に身を置いて,学院創造に邁進してきた学院長の話には,聞く者をして耳を傾けさせる力がある。
今回は最後に,長谷川亘統括理事より,21世紀のKCGの将来像が語られた。すなわち,本年,学院創立40周年という年に,期せずして施行された専門職大学院という新制度に呼応して,学院はIT分野において唯一となる,専門職大学院「京都情報大学院大学」の認可申請を行ったのである(2004年1月認可)。今後,この京都情報大学院大学を,名実ともにNo.1 & the Only Oneの新大学として大きく育ててゆくことによって,学院はKCGグループとして,情報教育のより一層の発展充実を図ってゆくことが高らかに宣言された。
ちょうど15年前の1988年11月にも,この同じホールにおいて創立25周年記念式典が開かれた。それを思い出しながら,学院のこの15年のあゆみに驚嘆を感じた校友も多かったであろう。
来賓祝辞として,多くの著名な方々から,KCGに対する様々な期待が述べられ,校友や学生たちの心には,きっと深く刻まれたものがあっただろうと思われる。
式典の最後に,京都を代表するベンチャー企業として世界的に有名な,堀場製作所会長の堀場雅夫氏による「時代を拓くパイオニア・スピリッツ」と題する記念講演が行われた。コンピュータを介した若き日の学院長たちとの交流というお話から始めて,ユニークな話術でもって,特に次世代を担う若者たちの心に,まっすぐに届く話をされた。