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Accumu Vol.13

京都情報大学院大学 開学記念パーティー

京都情報大学院大学 開学記念パーティー

2004年6月4日,京都コンピュータ学院京都駅前校6階ホールで行われた「京都情報大学院大学開学記念式典」に引き続き,リーガロイヤルホテル京都朱雀の間に場所を移して「京都情報大学院大学開学記念パーティー」が華やかに開催された。

開会の挨拶に続いて,京都情報大学院大学の認可申請時から強力な後ろ盾として支えてくださった株式会社堀場製作所の堀場雅夫会長より,お祝いのメッセージをいただいた。開学に至るまでの長谷川理事長の辛苦と,開学にかける不屈の意志を紹介されて,「しかし,難産であればあるほど,生まれてきたものは素晴らしいものになるでしょう。これこそが日本の高等教育だといえる大学院大学に仕上げていこうではありませんか」という,心に沁みる温かい激励のお言葉であった。堀場氏のユーモアも交えた独特の話術によって,会場の雰囲気が和んだところで,本学院と交流も深い早稲田大学の高木直二理事による乾杯の音頭でパーティーは始まった。

京都情報大学院大学 開学記念パーティー

当日は,アジア・アフリカ諸国の大使を含む各国の代表者,京都府・京都市の関係者,国内外の大学関係者,各企業からの来賓を含め,総勢約600名にお集まりいただいた。
 特に,新生専門職大学院の誕生を祝って,多くの大学の学長・総長にお越しいただき,改めて,KCGグループが新たなステージに入ったことが強く印象付けられた。長引く不況の日本にあって,こうしたパーティーを開くことのできるKCGグループの活力を讃える声が会場のあちらこちらで聞かれた。京都情報大学院大学の第一期生たちの多くがパーティーに参加し,コロンビア大学やロチェスター工科大学の教授陣と歓談したり,産業界のご来賓から激励の言葉をいただく光景も見られた。

京都情報大学院大学 開学記念パーティー

会場内に設置された三つのスクリーンには,京都情報大学院大学をバックアップする海外の大学関係者からのメッセージが,次々に映し出された。中でも,イリノイ大学の教授陣からのメッセージの合間に映し出される映像が会場の注目を集めていた。これは,京都コンピュータ学院とイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校との共同プロジェクト「Hummingbird」の研究成果である。イリノイ大学のオプティカル・モーション・トラッキングシステムの中で踊るダンサーの動きが専用のミドルウェアによってスケルトン化され,インターネットを経由して,2700キロあまり離れたロサンゼルスにリアルタイムで送られ,CGアニメ化した妖精のイメージとなって生身のダンサーの踊りとシンクロするというものであった。また,会場受付に配置されたテレビの画面には,4月から開講されている京都情報大学院大学の授業風景が映し出され,教授とのインタラクティブなやりとりの中,生き生きとした顔つきの学生たちの様子が,会場を出入りする人々の足を止めていた。

京都情報大学院大学 開学記念パーティー

ステージではラテン音楽の演奏が行われ,その音楽に合わせてステップを踏む海外からの来賓の姿もあった。

京都情報大学院大学応用情報技術研究科ウェブビジネス技術専攻の専攻主任を務める寺下陽一教授から御礼の挨拶と今後の抱負が述べられた。その後,来賓の方からのご発案により,パーティーに参加していた京都情報大学院大学の第一期生が,飛び入りでステージに上り,参加者からの拍手による激励を受けていた。

創立以来41年のKCGグループは,京都情報大学院大学の開学を機に,高等教育機関として新たなステージに立った。開学記念パーティーはそのことを参加者に強く印象付け,盛況のうちに閉会となった。


京都情報大学院大学 開学記念スピーチ

株式会社堀場製作所会長 堀場 雅夫氏

株式会社堀場製作所会長 堀場 雅夫氏

京都情報大学院大学の設立,本当におめでとうございます。私もこの大学院大学の設立に関しまして,いささか関係をいたしましたので,誕生を本当に心からお祝いしたいと存じます。

私は学園の理事長の長谷川靖子さんとは非常に長い深いお付き合いがございます。とは申しましても男女の付き合いではございません(笑)。仕事の付き合いでございます。昔々のことになりますが,私の会社でコンピュータを導入しようということになりまして,彼女からいろいろとそれに関しましてバックアップをしていただきました。それ以来のお付き合いなんです。

日本にはたくさんのコンピュータの学校がございますが,京都コンピュータ学院というのは,全く異質なんですね。どこが変わっているかと言いますと,本当に,基礎がしっかりされている。一般のコンピュータの学校は非常に使い勝手がいいのですが,ちょうど紙コップのように使い捨て型の教育をされている。しかし,京都コンピュータ学院はですね,本当に基礎をしっかりしていますから,どんどん,どんどんと世の中が変わっていっても,常に8合目のところにいて,それからまあ,9合目,10合目にチャレンジするということで,世の中が変わっても充分それに対応するだけの教育をされていることを,私は本当に素晴らしいなと感じておりました。

その彼女が昨年,創立40周年を記念して,新しい制度の専門職大学院を創るのでどうであろうかという話をしてきたので,「無茶せんほうがいいんと違いますか」と言ったんですよ。これはもう,きっと大変なことになると思ったんですね。しかしもう彼女は「決めたんや」と。決めたらねえ,やっぱり私もいささかバックアップさせていただきたいなと思ったわけです。実は私,小渕内閣の時の科学技術基本法の改正の時から,いろいろ関わりがありまして,科学技術会議とかあるいは文部科学省とか通産省の委員もしておりました。いろんな問題がございますが,大部分の原点というのは教育問題なんですね。だから「教育をしっかりせな,何を言うてもあかんのや」という気持ちがありました。彼女が本当の意味の情報系の大学院を創りたいという,ここ(看板)に書いてある「No.1 & the Only One!」の本当の意味の教育をしたいんだという意気に感動しまして,いささかご協力させていただきました。

しかし,世の中には,「いけず」の人も多いんですよ。もう,足を引っ張る人のほうが,どんどん引っ張りあげてくれる人の10倍ほど多い。私は一時,色々な情報を基に「ちょっと,長谷川さん。もうこれ,難しいのと違う」と言ったんですよ。そうしたら「いえいえ,私は決めたことはやりますので…」もっとええ声ですが…(笑)。そうか,彼女がそこまで言うのなら,私も頑張らねばいかんと。まあ,紆余曲折ございましたが,本当にこのように立派な専門職大学院が出来上がりました。やっぱり人間っていうのは,本気でやる気があれば何でもできるということを,この年になってまた学ばせていただけましたのも本当に大きな収穫でございます。

どうか皆様方,非常な難産ではございましたが,難産から生まれてくる子供は本当に素晴らしい子供が生まれてくると,そういう諺があるかないかは知りませんが(笑),私はそういうふうに確信しています。どうか,皆さんこの専門職大学院を立派な,これこそが日本の高等教育だというような大学院に仕上げていこうではありませんか。これは単に京都だけのことではございません。日本の活力の根源になると確信しております。どうか皆様方,絶大なるご支援を頂戴したいと思います。

どうもありがとうございます。


乾杯の挨拶

早稲田大学理事 高木 直二氏

早稲田大学理事 高木 直二氏

ただいまご紹介いただきました,早稲田大学の高木でございます。本日は,京都情報大学院大学のご開学,誠におめでとうございます。僭越ではございますけれども,ご指名でございますので乾杯の音頭をとらせていただきたいと思います。と申しましても,どうして早稲田大学の人間が指名されたのか不思議に思っている方が多いかと思いますので,そのあたりの事情について,一言ご挨拶を述べさせていただきたいと思います。

まず第一点は,京都コンピュータ学院のCEOでいらっしゃいます長谷川亘先生は早稲田大学の卒業生でございます。文学部のご卒業でございまして,実は私も早稲田大学文学部を卒業しておりますから,先輩,後輩の関係でございます。

第二点は,京都情報大学院大学の寺下陽一先生が早稲田大学総長の白井克彦の研究仲間でございます。長い間,一緒に研究活動をしておられまして,親しい友人であると伺っております。そんなわけで白井総長の方から,ぜひ京都コンピュータ学院,あるいは京都情報大学院大学と連携ができるようにとの指示を受けております。

第三点,早稲田大学と京都コンピュータ学院とは今,組織的にも交流を図っております。先日の日本経済新聞で紹介されておりましたけども,慶應義塾大学と早稲田大学が共同の事務局となりまして,現在オンデマンド授業流通フォーラムという,教育のオンデマンド授業で交流できる仕組みを作っております。これに最初にご賛同してくださったのが京都コンピュータ学院でございました。そんなご縁でございまして,現在この4月から,早稲田大学の授業を,インターネットを通して,オンデマンド授業として京都コンピュータ学院の学生の皆様に受講していただいております。来年にも,このフォーラムは開設される予定でございます。来年度はぜひ,京都情報大学院大学,あるいは京都コンピュータ学院から,オンデマンド授業を提供していただきたいと思っております。

そのようなわけでございまして,早稲田大学の代表としてご挨拶させていただくこととなりました。

それでは乾杯に移りたいと思いますが,今日は大変おめでたい席でございますので,「おめでとうございます」でご唱和いただきたいと思います。

それでは京都情報大学院大学の益々のご発展と,ご来席の皆様のご健勝とを祈念いたしまして乾杯したいと存じます。

「おめでとうございます!」