東欧と日本の教育機関がオンラインで学術教育交流調印を締結するという世界でも例を見ない試みがKCGIでなされた。
KCGグループは日本時間の5月15日午後5時から,チェコ共和国のパルドゥビッツェ大学(University of Pardubice)との間で,遠隔ビデオ会議システムを使った学術教育交流に関する調印式を行った。時差や距離の壁を厚い友情と最新の技術で乗り越えた両校は,今後互いの発展に向けて手を携えていくことを誓い合った。
KCGI百万遍キャンパスでの調印式には,KCG側代表の長谷川亘統括理事,長谷川靖子KCG学院長,長谷川利治KCGI学長らが参列。モニターにパルドゥビッツェ大学の模様がライブ映像で映し出され,ジリ・マレック学長,ヤン・チャペック教授(経済・マネジメント学部副学部長),ヤナ・ホーラ博士(電子・情報学部)らが顔をそろえた。チェコとの時差は7時間あり,KCGI側からの「おはようございます」の呼び掛けを皮切りに調印式が始まった。
調印書類はメールのやり取りにより作成済みで,事前に代表者が署名,交換済み。この日は調印までの経緯が説明された後,ビデオ会議システムを通して相手を確認しながら,長谷川統括理事とマレック学長が空白になっている箇所に署名した。
マレック学長は「調印が,新しい知見の獲得とグローバルな活動の場拡大に有益であることを確信しています。高等教育に革新をもたらす意欲で交流活動を促進していきたい」とあいさつ。長谷川統括理事は「交流調印をきっかけに,さらなる友好関係を促進し相互発展できるよう祈念いたします」と述べた。この後,双方がワインで乾杯し,調印締結を祝った。
調印により両校は▽教員や学生の相互派遣▽教育・研究における協力▽学術資料や出版物の交換などを進めていく。
1950年に化学大学として創立された国立の大学で,その後1994年にパルドゥビッツェ大学と改称。電子・情報学部(Faculty ofElectrical Engineering and Informatics)は2002年に新しく作られた学部で,チェコ共和国のICT分野への貢献が期待されている。