京都コンピュータ学院は,昨今国際的に情報教育振興事業を展開し,盛んに海外に出向き活発な活動をしているが,同時に海外から来校される方々も多い。
本学院を訪問された英国文部省教育視察団の一行は,英国文部大臣K・クラーク氏をはじめ副文部大臣や英国駐日大使そして英国報道関係者など総勢10名。今回の視察は,わが国最古の伝統と数々の輝かしい実績を誇る本学院を視察することにより,英国のコンピュータ教育の参考にしようと文部大臣自らの要望で英国文化センターを通じ実現したもの。
5月25日午前10時,本学院百万遍校に到着した一行は,まず約1時間程,長谷川靖子学院長らと懇談された。懇談会では,本学院の沿革から教育方針,教育内容そして日本の教育体系の中での専修学校の位置付け等,多岐にわたる説明がなされ文部大臣自らも盛んに質問をされていた。その内,最も強い関心を示されたことは,まず,本学院のカリキュラムでコンピュータ以外の科目も充実している点,そして,日本の高等教育のイメージに反して本学院が入学の要件を比較的緩やかにし,卒業の要件を厳しくしているという点であった。また学生1人に対し20数倍にも及ぶ本学院学生への求人率と就職実績には大変驚かれた様子で,こうした企業における本学院への評価の高さは本学院の教育方針や28年に及ぶ伝統と実績のひとつの証明であろうと感想を述べられた。
懇談会終了後,一行は本学院大型計算機センターの大型汎用機UNISYS2200/402を見学。また洛北校・鴨川校にも足を延ばされ学生の実習風景・授業などを見学された。文部大臣らは授業の内容などについて学生に気さくに話しかけられ学生との交流を非常に楽しまれた。
貴学院への訪問が大変有益なものであったことを感謝いたします。学院の施設や教育内容は私に深い感銘を与えました。特に,貴殿のお話は私共一行が日本の教育の現状を理解する助けとなりました。貴殿の私共へのご配慮に深く感謝いたします。
大臣は学院の規模に感嘆し,学院の背後にある哲学についての貴殿のお話を思索の糧としたとのことです。大使館を代表して深く感謝申しあげます。