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ソニー新ゲーム機のソフトをコラボで開発

学生の感性生かしソニー新ゲーム機のソフト開発 京都精華大学生と力合わせ 目指せ!メガヒット
KCGデジタルゲーム学系は,京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科デジタルクリエイションコースと共同で,株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントが2011年12月に発売した「PlayStation®Vita」向けのゲームソフト開発に取り組んだ。採用されれば一般向けに公開されるとあって,学生たちは若い感性を発揮しながら,真剣に作業を進め2012年2月に完成させた。
目指せ!メガヒット
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ゲーム開発にはKCGの学生と京都精華大学の学生合わせて32人が参加し,「SWEETURN」「Project Colt」「Votum (ふぉーてゅむ)」の3つのチームを編成。毎週金曜日午後にKCG京都駅前校に集合,それぞれのチームが企画を立案した。KCGの学生はゲーム開発において大きなウェートを占めるプログラミングを担当。新ゲーム機のソフト開発はサンプルがとても少ないためプロの開発者でも大変とされ,KCGの学生は試行錯誤しながら体当たりで頑張った。一方,京都精華大学の学生は主にキャラクターデザイン・グラフィック・音楽などの素材作りを担当,各チームとも協力しながらゲームの完成を目指した。現役ゲームクリエイターで,多くのヒット商品を開発している西健一さん(有限会社 Route24),橋本徹さん(株式会社 猿楽庁),それにKCG,京都精華大学の教員が指導に当たった。

3つのチームは,株式会社グラスホッパー・マニファクチュア(東京都新宿区)が実施しているプロジェクト『ゲームキャンパスフェスタ』に参加しており,全国で選ばれた専門学校8校と出来栄えを競うことに。同社は優秀作品を,一般向けに公開する計画だ。ゲームソフト製作の実体験は,ゲーム業界への就職やその後のキャリアで役立つ,貴重な財産になると期待される。

チームの一つでディレクターを務める京都精華大学3回生の橘俊明さんは「KCGの学生とゲームに対する考え方が違って,最初は衝突したこともありました。将来の夢などについて話し合ったりして,距離を縮めることができました。その後は協力し合えました」と話す。また,別のチームのディレクターであるKCGゲーム学科3回生のリー・チェスター・チン・チェンさんは「考えていなかった問題が次々に出てきて,実際にゲームを作る難しさがよく分かりました。説明書など読まなくてもみんなが楽しく遊べるゲームを完成させたいです」と意欲をみせていた。

チーム紹介
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SWEETURN

チーム名は開発するゲームの名前でもある。迷路のゴールを目指すパズルゲームで,画面の上下がくるりと反転するのが大きな特徴。それにより,道を妨げるボックスを下に落として進む。ルールが分かりやすく,明るい画面が魅力的だ。

チームはKCG,京都精華大それぞれ4人ずつで構成。ディレクターの亀井彩代さん(京都精華大3年)は「サウンドや素材作りなど,役割を分担して仕事を進めています。いろいろなカルチャーの人が協力しあってゲーム作りをするのは,実社会で役立つ,貴重な経験だと思います」と話す。



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Project Colt

開発しているゲームは「The Chronicles of Light 光の伝説」。暗い洞窟の中を冒険するゲームで,光を放つホタル玉を投げて敵を誘導しながら歩き回る。ホタル玉がなくなるとゲーム・オーバー。幻想的なビジュアルとホタル玉の動きに特徴があり,印象的なゲーム。

KCG4人,京都精華大8人で構成されるチームで,外国人2人を含む国際性も大きな強み。ディレクターのリー・チェスター・チン・チェンさん(KCGゲーム学科3年)は「民主的にチームを運営していかなければならず,責任も感じます。チームでの製作を経験するのは初めてですが,楽しくやりたいです」と笑顔で話していた。



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Votum (ふぉーてゅむ)

ゲームは「ネムス・テルラのさらわれ王女」。その名の通り,さらわれた王女を取り戻す冒険のゲーム。王女が囚われている塔を登る「行き」と王女を抱きかかえながら帰ってくる「帰り」で仕掛けが変わる。中世ヨーロッパを思わせるビジュアルの美しさも魅力。

チームはKCG4人,京都精華大9人で構成。ディレクターの橘俊明さん(京都精華大3年)は「何度でも楽しめるゲームを目標にしています。KCGの学生とのゲーム作りは貴重な体験です。自分たちのゲームが実際に発売されたら素晴らしいですね」と語る。