ITを活用して情報の統合化や経営を支援するためのシステム・ERP(Enterprise Resource Planning )の人材育成を目的に,KCGおよびKCGIと,ERPの導入コンサルティングなどを手掛けるクレスコ・イー・ソリューションズ(本社東京都港区,谷口 義恵社長)は学術交流や協力関係の構築について合意し2015年11月16日,両者間で産学連携事業に関する協定を締結した。KCGとKCGIはこれまでもERPの教育に力を入れ,多くの人材を関連業界に輩出してきたが,今回の協定締結により,より充実した授業・講義の開講が期待される。
KCGIでは,eラーニングによる「社会人向け短期ERPコンサルタント育成コース」をスタートさせた。これが,両者協定締結後初めての取り組み。KCGIの科目等履修制度を活用してのコースのため,修了試験に合格すると所定の単位を取得できる。
協定内容は▽相互の人材交流▽クレスコ社によるERP関連授業・講義の開講▽学術上の情報,刊行物および資料の交換-など。KCG経営情報学科に現在ある「ERP開発実習」「ERP開発実習2」の科目は,クレスコ社の担当者による遠隔授業(ABAP=SAP・ERPのアドオン開発用のプログラミング言語=プログラミングの実習授業)で,KCGIの学生もキャリア強化科目の一部として受講している。今後は両者で,ビジネスにおいてERPを実践・活用できる人材育成につながるような授業・講義の開講に向け協議を重ねていく。
KCGIでは,ERPパッケージとして世界的に最も導入事例が多いドイツSAP社のSAP ERPの教育用ツールを導入して,実践的な教育を展開している。合わせて,SAP社による認定試験「SAP認定コンサルタント」試験対策の講義を実施している。この認定資格を取得することは,ERP関連のコンサルタントや企業におけるIT部門のスタッフとしての活躍を目指す人にとっては,大きな力となる。2006年度に大学院生として初めて本学の学生が「SAP認定ソリューションコンサルタント Financials」試験に合格し,以降も多数の合格者を輩出している。