Accumu Vol.7-8

Accumu Vol.7-8

ペルーやメキシコに対する海外コンピュータ教育支援活動の報告や,情報工学科の発足にあたっての萩原宏博士(京大名誉教授)による「情報処理教育に求められるもの」など時代を切り拓くKCGの教育事業を紹介する記事のほか,降着円盤など天文学の論文や,オペレーションズ・リサーチに関するエッセイなど学術系の記事を満載。

  巻頭言 社会・文化の大変容期を迎えて ―文化としてのコンピュータ― 長谷川 靖子 京都コンピュータ学院は,創立以来,コンピュータをスペシャルな領域の機械と捉えるのではなく,文化事象として把握し,日本におけるコンピュータ文化の創造を目指してきた。
  海外コンピュータ教育支援活動 ペルーへ 村上 俊也 ペルー共和国政府の要請で,コンピュータ講習会の講師を務めるためKCG教員が首都リマに渡った。インカの遺跡マチュピチュなどペルーの文化に触れる旅。
  アフリカ・中東・南米へひろがる海外コンピュータ教育支援活動 植田 浩司 1994年以来,JICAの海外研修生を受け入れている京都コンピュータ学院。メキシコ,サウジアラビア,タイ,エチオピア,ガーナ,南アフリカなど多数の国からの研修生が学院で学んだ。
  海外コンピュータ教育支援活動 メキシコからの研修生を迎えて 寺下 陽一 JICAによる日本・メキシコ交流プログラムの一環として,マルチメディア技術を学ぶために来日したメキシコ人研修生を受け入れた京都コンピュータ学院。研修生との交流の記録。
  海外コンピュータ教育支援活動 タイ国マヒドン大学に滞在して 寺下 陽一 1996年,JICAの短期専門家派遣プログラムにより,タイ国のマヒドン大学に滞在した京都コンピュータ学院の教員が現地でのワークショップの様子などを報告。
  情報処理教育に求められるもの 4年制情報工学科の発足にあたって 萩原 宏 専修学校としては日本初の4年制情報工学科を京都コンピュータ学院が設置した際のコンセプトに関するカリキュラム設計を担当した萩原宏博士(京都大学名誉教授・日本学術会議会員)による文書。
  二期制実施とカリキュラム改革 作花 一志 京都コンピュータ学院の1996年度のカリキュラム改革の方針と二期制導入の経緯について。
  インターネットの発展と私のホームページ作り 竹田 明彦  
  第15回京都コンピュータ学院卒業研究発表会 李 章弘 毎年多くの卒業生を情報産業界に送り出している京都コンピュータ学院の1995年度卒業研究発表会の模様。
  研究所だより 上野 季夫 京都コンピュータ学院情報科学研究所の活動実績に関する,同研究所所長上野季夫博士(京都大学名誉教授)による報告。
  京都コンピュ-タ学院とオペレ-ションズ・リサ-チ 石井 博昭 オペレーションズ・リサーチ(OR)の権威が京都コンピュータ学院での講師時代の思い出も交えながら,数理科学,意思決定科学としてのORの魅力について語る。
  ADEOS衛星搭載のPOLDERセンサ画像データについて 川田 剛之 1996年に打ち上げられた世界最大級の地球観測衛星ADEOS。プロジェクトに参加した筆者が,ADEOSに搭載されたセンサについて解説。
  学院ニュース  
  初代学院長から伝えられた言葉 榎本 茂子 京都コンピュータ学院創立者長谷川繁雄先生が教職員に伝えた様々な言葉を通じて,京都コンピュータ学院におけるユートピアとしての学校創造の現場を回顧する。
  漢詩「惜花」「梅雨書懐」 萩原 宏 「惜花」,「梅雨書懐」
  詩とのつきあい 湯下 秀樹 詩の読解に解答が一つしかないということは有り得ない。ことばを素材する詩が必然的に含む曖昧さについて考え,詩とのつきあい方について述べる。
  熊楠の手紙 牧野 澄夫 権威に頼らず,自分一人で立って世界に向けて発信した稀有な存在,南方熊楠。柳田国男などに宛てた熊楠の手紙の持つ意味を読み解き,コミュニケーションの基本を考える。
  宮沢賢治生誕百年に寄せる 「雨ニモマケズ」入門 児玉 正幸 人口に膾炙している宮沢賢治の「雨ニモマケズ」。そこには敬虔な宗教詩人宮沢賢治の理想的人間像である聖なる「デクノボー」が謳い上げられているが,これまで誤読されてきた。
  「日本科学教育学会研究会」京都駅前校で開催される 寺下 陽一 1995年5月11日,「マルチメディアによる教育/マルチメディアの教育」とのテーマで日本科学教育学会研究会が京都コンピュータ学院京都駅前校において開催された。
  世界最高速のコンピュータを作る 杉本 大一郎 1995年当時,世界最高速のコンピュータGRAPE-4を開発した筆者が,GRAPE方式の特色を異なるタイプの計算機との比較などを通じて語る。
  シンポジウム「降着円盤の基礎物理」 天文の数値計算とコンピュータ 加藤 正二 大量なデータの処理や膨大な計算を行なう天文学・天体物理学の発展は計算機の発達と密接に関係している。京都コンピュータ学院で開催された天文学研究会を機に天文学と計算機の関係に思いを馳せる。
  天文学のニュートレンド(降着円盤) 福江 純 1995年10月,京都コンピュータ学院で開催された国際シンポジウム「降着円盤の基礎物理」の模様と,降着円盤とは何かについての解説。
  太陽とその活動 椿 都生夫 地球の110倍の大きさ,33万倍の質量を有する太陽。太陽観測衛星「陽光」の観察成果を交えながら,フレアやプロミネンスなど太陽の活動をわかりやすく解説。
  新惑星系の発見 作花 一志 1995年以降,次々と発見される太陽系以外の惑星系。人類が地球外生命と会える日もそう遠くない将来かもしれない。京都コンピュータ学院教員による天文エッセイ。
  RITの日々 新津 貴子 ロチェスター工科大学(RIT)に留学し,インテリアデザインについて学んだ筆者(京都コンピュータ学院教員)が,RITでの生活を回顧する。
  R・I・Tと本学院との姉妹校提携実現に際して 長谷川 靖子 マルチメディア芸術工学分野で全米トップのロチェスター工科大学と日本最初のコンピュータ教育機関京都コンピュータ学院の姉妹校提携の意義について。
  芸術情報学科 学生CG作品 日本の他の教育機関に先駆けて,1994年に開設された京都コンピュータ学院 芸術情報学科の第1期生によるCG作品。
  卒業生紹介 学院スピリッツ 石原 昇  
  アキューム7-8号(1997年発行)掲載広告