小惑星「イトカワ」への着陸を果たして約7年に及ぶ宇宙の旅を終え2010年6月に全身傷だらけになりながら生還,「イトカワ」の微粒子を持ち帰り壮絶な最期を遂げた小惑星探査機「はやぶさ」をテーマにしたKCG第8回天文ワークショップ「おかえり『はやぶさ君』~奇跡の生還」(独立行政法人 科学技術振興機構 支援事業,京都市教育委員会・天文教育普及研究会・NPO法人花山星空ネットワーク・京都新聞社後援)が2010年12月4日,KCG京都駅前校6階大ホールで開かれた。はやぶさプロジェクトの主要メンバーのひとりでJAXA准教授の吉川 真 博士が,「はやぶさ」が成し遂げた快挙とそれに至るまでの苦労などを講演,吉川博士や京都大学花山天文台長 柴田一成博士,アマチュア天文家ら6人によるパネルディスカッションも開かれた。小中高校生や一般の天文ファンが大勢訪れ,感動を新たにするとともに,今後予定されている「はやぶさ2」プロジェクトへの夢を共有した。講演の模様(要旨)を紹介する。