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Accumu Vol.7-8

学院ニュース

ブルネイの高等職業技術教育センター所長の来訪

SEAMEO VOCTECHセンター所長ハジ・ガーニ氏(左端)
SEAMEO VOCTECHセンター所長
ハジ・ガーニ氏(左端)

ボルネオ島の北西に位置し,国土は狭いが,石油資源の豊富な国,ブルネイ。そこにあるSEAMEO VOCTECHセンターの所長ハジ・ガーニ氏が1996年3月25日,本学院を訪問された。SEAMEOというのは,South-east Asian Ministers of Education Organization(東南アジア教育大臣協議会)の頭文字をとったものであり,東南アジア9ヵ国の教育大臣から構成される国際機関である。この協議会では,これら加盟各国において各種の国際教育センターを運営しており,その一つ,ブルネイにあるVOCTECHセンターは最新の職業技術に関する教育をこれらの国々の公務員等に行っている。

実は,これに先立つ1月22日にJICA(国際協力事業団)の紹介で長谷川学院長と寺下技術教育開発部長が同センターを訪問したが,今回の来訪はその答礼とでもいうべきもので,日本国内の関連施設紹介プログラムの一環としてJICAが便宜をはかったものである。京都駅前校にて学院長との会談が行われ,その後ハジ・ガーニ氏は学院の教育施設を視察された。会談においては,同センターに対する本学院からの技術協力等を骨子とする相互協力協定の締結が同氏から提案された。

この協力協定については,その後内容に関する若干の調整が行われ,11月19日に調印された。

タイ国マヒドン大学よりの訪問団

タイ国・マヒドン大学教職員一行と学院スタッフ
タイ国・マヒドン大学教職員一行と
学院スタッフ

1996年5月24日,タイのバンコックにあるマヒドン大学の教職員等9名が本学院を来訪された。同グループの来日は,3月に寺下技術教育開発部長がJICA専門家として同大学に派遣されていた時(参照)に持ち上がった話であり,メンバーの何人かは,そのときのマルチメディア研修コースの参加者でもあった。また,リーダーのリンダ女史は,同大学の「情報システム技術」大学院コースの学科主任であり,以前JICAの研修コースを受けるために日本に滞在した経験もある知日派である。メンバーの半数以上が女性であり,若い人が中心で非常に活気のあるグループであった。

一行は,9日間の滞日期間中,京都を拠点として,本学院の他に,金沢工業大学,大阪大学,国立民族学博物館等を見学した。本学院においては,長谷川学院長以下の学院スタッフと会談を行って親交を深めた後,2日ほどかけて京都駅前校と鴨川校の教育施設を見学した。鴨川校におけるマルチメディア設備に関しては特に大きな関心を寄せ,数時間にわたる質疑応答が続いた。また,余暇を利用して京都市内や近郊の観光も行い,さらには夜の河原町散策にも大いに関心を寄せるなど,文化面での日本理解にも大きな収穫があった様に見受けられた。

アメリカよりネットワーク/マルチメディアの権威が本学院を訪問

1995年9月22日,23日にかけて,アメリカの大学よりネットワーク/マルチメディア技術の権威が本学院を来訪された。コーネル大学のスティーブン・ウォロナ氏とゲリ・ゲイ氏,メリーランド大学のチャド・マクダニエル氏,そして日本IBM社の石原功雄氏である。三氏は,日本の高等教育機関での情報教育に関するセミナーの講師として来日されたのであるが,ユニークなコンピュータ教育を実施している本学院に大きな関心を持って来訪されたわけである。

ゲイ氏とマクダニエル氏は教育用ソフトウェアの開発でアメリカの教育界に大きな貢献をされ,現在はマルチメディアの教育利用に関して新しい方向を確立するのに指導的な役割を果たしておられる。また,ウォロナ氏はコーネル大学のキャンパス・ネットワーク開発の中心的人物であり,ビデオ画像を送信しながらネットワーク通信が出来ることで有名なCU・See・Me(シーユーシーミー)の開発でも中心的な役割を果たした方である。このシステムの名称の最初の 『CU』 は,Cornell University の頭文字であり,これを ”See You See Me" と読ませるという,非常に巧みで,かつ,ほのぼのとした名称になっている。

一行は,本学院において長谷川学院長やマルチメディア教育担当者と会談し,2日目には本学院職員の案内で京都観光も行った。

スリランカのアーサークラーク近代技術センター副所長の来訪

スリランカから贈られた友好の盾
スリランカから贈られた友好の盾

1996年3月16日,インド洋の真珠とよばれる美しい国スリランカより,アーサークラーク近代技術センター副所長のパドマシリ・デ・アルビス氏が本学院を訪問された。この研究所はSF作家で有名なあのアーサー・クラーク氏の援助で設立された高等技術研究所である。この研究所に日本政府より寄贈された天体望遠鏡が設置され,岡山県の美星天文台より天文教育支援を受けているが,本学院の海外コンピュータ教育支援活動のことを聞いて,ぜひスリランカにもコンピュータの寄贈と教育支援をとの申し出があった。1月に長谷川学院長がスリランカを訪問し,そして今回,その実現に向けて詳細を相談するためデ・アルビス氏の来訪となった。同氏は京都駅前校・鴨川校の設備を見学された後,京都観光をされ,京都の歴史や街の美観についても興味を示されていた。スタッフとの会談ではとても気さくな方という印象を受け,会食で親交を深めることができた。

同氏と学院長の話し合いで海外コンピュータ教育支援活動は実現することとなり,8月末200台のコンピュータがスリランカへ贈られ,同時期に3名の短大・高校の先生が研修のため本学院を訪れた。わずか2週間という短い期間だったが,寄贈コンピュータの使い方,プログラミング技術の習得にとても熱心であった。さらに,年末には本学院スタッフがスリランカへ赴き,現地での講習会を行う予定である。

早稲田大学西原春夫元総長が本学院を訪問

早稲田大学西原元総長(左から二人目)
早稲田大学西原元総長
(左から二人目)

1996年3月31日,元早稲田大学総長 西原春夫先生(現早稲田大学教授・早稲田大学ヨーロッパセンター長)が,本学院京都駅前校を来訪された。西原先生は,日本とポーランドの民間交流を促進するために設置された「日本・ポーランド学術・文化フォーラム」の会長を務められており,同フォーラムの関西支部の事務所が,本学院京都駅前校に開設されたのを機に,事務所の視察を兼ねて本学院を来訪された。

西原先生は,刑法学の世界的な権威である。先生は青春時代にヘッセやドストエフスキー等の文学作品に強く惹かれ,文学と法律学のいずれを選択するか悩まれたという。その選択を最愛の女性に相談したところ,その女性から「一番好きなものはとっておいて,2番目に好きなものを選んだらいかが。」と言われ,刑法学を選択されたという。ちなみにその最愛の女性とは先生の奥様とのこと。その後,先生は刑法学の根底に,人間存在の本質の探求を据えられ,独自の刑法理論を打ち立てられた。

そして先生は,日本を代表する私学人である。早大総長ご在任の折には,早稲田精神の発揚に努められる一方,柔軟な発想による数々の施策を実現され,現在の早稲田大学隆盛の基礎を築き上げられた。その高邁でかつ人間味あふれるお人柄は,早稲田関係者のみならず,多くの私学人から深く敬愛されている。

京都駅前校の設備,特に6階ホールに先生をご案内すると,西原先生は,壇上に上がられ,しばしホール全体を見回されてから,ホールに対するお誉めの言葉をくださった。早稲田大学には全学生を集め,建学の理念を伝達することを大きな目的として造られた「大隈講堂」というホールがある。先生は「私学にとって最も重要なものは出発点です。つまり創立者の建学の理念がしっかりしたものであって,それがきちんと継承されることが大切なんです。」とおっしゃられた。しかも「継承者である私達の役割は,創立者の建学の理念を守るだけではなく,現代に活かし,発展させていくことにあるんです。」と情熱的に語られた。そうした西原先生の情熱に満ちたお言葉は,同じ私学人である京都コンピュータ学院の学生,卒業生,教職員一人一人に対する励ましのエールとして胸に響くものであった。

大谷大学生へのコンピュータリテラシー教育

1996年の春休みに大谷大学生のコンピュータリテラシー教育が鴨川校で実施された。大谷大学は言うまでもなく親鸞上人の理念に基づく仏教系大学である。

一昔前まではコンピュータ教育・情報処理技術教育といえば理科系向きの授業と考えられていたが,パソコンが爆発的に普及した現在,理系文系に拘らずコンピュータリテラシー教育は高等教育機関において当たり前の授業と見なされつつある。近年,大学もカリキュラム改革・カリキュラムリストラが盛んで,文系大学にも情報教育の必要性が叫ばれている。

実際に受講したのは圧倒的に女子学生であったことには驚いた。申込者は予想を遥かに上回り,定員をオーバーしたため,2月中旬と3月上旬の2回に分けて実施した。

内容はほぼ本学院の実習科目「ハイパードキュメント」に沿っていて,ウィンドウズシステムの基礎を学んだ後,ワープロ技術,描画技術,画像の取込みと編集,音声の取込みと編集,スプレッドシートの活用,データベース入門,インターネット体験などである。講師の他に数名の助手が付いて1クラスを担当するという形をとった。授業は4時20分で終わりだが彼女らは6時ごろまで席を離れない。担当者もそばに付きっきりで,遅くまで丁寧に質問に答えるというホットな講習会だった。

夏休みには講習会場を京都駅前校に変え,規模も拡大し,3クラス(初級2,中級1)編成となった。初級コースは春休みとほぼ同じ内容で,中級コースは春休みの受講者を対象とし,インターネット・ホームページ作成をメインテーマとした。修了証書を手にした受講生たちは新たな文化体験を味わって満足顔だった。

「パソコン天文教室」開催

パソコンが高性能化・大衆化され,多様な天文ソフトが安く手に入るようになった今日,誰もがいつでもどこでも雲っても天体の姿を目の前のディスプレイ上で眺められるようになった。彗星の出現,小惑星とのニアミス,惑星直列,進化に関するシミュレーションなども自分の部屋で容易に再現できる。またインターネットでは,地球を巡るハッブル宇宙望遠鏡から眺めた星雲の微細構造や新天体に関する最新情報などをいち早く知ることができる。パソコンの活用により,空を眺めるもう一つの望遠鏡として何億光年も彼方の銀河の姿や過去未来の夜空などを満喫できるわけだ。

1994年より夏休みに本学院京都駅前校で「パソコン天文教室」を開いている。天文教育研究会などの後援を得て,京都・大阪の高等学校に地学担当の先生経由で案内状を送り,また他に雑誌や新聞を通しても参加者を募集した。第1回は全天星図・惑星の軌道運動など本学院の教材用天文シミュレーションソフトを紹介した。翌1995年には前回のシミュレーションの他に,カレンダーと星雲画像を別々の画面に作り,コピー貼り付け機能を用いて天文カレンダーを作るという参加者自身がパソコン上で作業するテーマも加えた。

1996年3月の毎土曜日に鴨川校で「インターネット宇宙への旅」を実施した。久々に現れた大彗星である百武彗星から,数十億光年の彼方の重力レンズによる虚像の銀河までを旅してきた。旅の帰りにはルーブル美術館に立ち寄り,レオナルド・ダ・ビンチ,ゴッホ,北斎などの名画を鑑賞した。モナリザや赤富士などなじみ深い絵画に出会うと,いかにも地球に戻って来たという感じでほっとしているようだった。

参加者は小学生から一般市民まで多岐にわたっているが,高等学校や中学校の先生が多かった。またパソコンは今日が初めてという人から,自宅で深夜WWWを楽しんでいる人までさまざまであった。なお,ボランティアでアシスタントをやってくれた学生および卒業生諸君に,この場を借りて改めて学院からお礼を申しあげたい。