トップ » バックナンバー » Vol.16 » 卒業生特集「最先端の証」 » ヤフー株式会社勤務 大野 渉さん

Accumu 卒業生特集「最先端の証」

ヤフー株式会社勤務 大野 渉さん

2007年 ネットワーク学科卒,京都・莵道高校出身

憧れの企業で日々勉強 志は常に高く

「ユーザ,じゃなかった…『お客さま』のお役に立つインターネット情報サービスを築き上げていきたいですね」。大野渉さん(24)はKCG卒業と同時に業界大手のヤフー株式会社に就職。現在,ネット上における旅行サービス関連のエンジニアとして活躍中だ。憧れていた企業に入ることができ,徐々に環境にもなじみ始め,充実した日々が続いていると強調する。さらに照れ笑いしながらこう付け加えた。「実は『ユーザ』って言葉使うと,この会社では怒られるんですよ。まだまだですかね」。

東京・六本木の旧防衛庁跡地と赤坂再開発地区に2007年初めに完成した「東京ミッドタウン」。あふれる緑の中に,企業のオフィスのほかレストランやホテル,美術館などが入居する複数のビルの集合体だ。その中でもひと際高いビル,地上54階,地下5階建ての「東京ミッドタウンタワー」内に,ヤフーの本社はある。

大野さんが所属するのは「YAHOO!JAPANトラベル」の技術プロジェクトチーム。利用者にはおなじみの人気サイトだ。企画担当やデザイナーらとスクラムを組み,顧客が一般の国内外旅行のほか出張旅行などをネット上で選んで申し込めるシステムを構築。いかに分かりやすく,手軽に旅を選べるかがスタッフの腕に掛かってくる。

前向きな姿に高い評価

大野さんはエンジニアでありながら,積極的にアイデアを提案した。「夏に沖縄へ行こう」という企画や「ビジネストラベル」のページ立ち上げ,「旅メモ」というブログを開設して顧客のニーズを吸い上げる|いずれも大野さんが深くかかわった業務。「企画担当者はさほどコンピュータに詳しいわけではない。彼らが考えたサービスを,エンジニアとして,いかに実現するかが仕事の中心なのですが,同時にお客さまが何を望んでいるのかを常に考えていなければ,と思っています」と話す。

「やりたかった仕事なので,残業も苦になりません。勉強して知識が広がり,仕事に生かせることが楽しくてしようがないんですよ」と笑う。このような前向きな仕事ぶりに,同社人事部の齋藤生更さんは「短期間で仕上げなければならない業務も迅速にこなすなど,大変頑張ってくれている。評価は高いんですよ」と目を細める。

有意義だったKCG時代

大野さんは高校卒業後,約2年間のフリーター生活を経てKCGに入学した。当時は大学か専門学校か迷ったそうだが「知り合いが通っていてレベルが高いと評価していたし,何より大学で中途半端に学ぶよりも,自分が生きていくうえで実になるようなものを身につけたかった」ことが理由となった。

「プログラミングなどは一定の知識があったし,勉強すれば理解が深まっていく自信はあったが,ネットワークは独学では限界がある」との理由でネットワーク学科を選択。「自分以外は全員,高卒直後の学生ばかりかと思っていましたが,社会人経験者などバラエティーに富んでいたことが入学間もないころの驚きでした。その後は不登校になったりもしたけれど,ネットワーク関連の先生たちの知識の深さには舌を巻いていました。分からないことがあって聞きに行くと親切丁寧に教えてくれる。勉強する気が俄然沸いてきたことを覚えています」と振り返る。

さらに「ゲーム制作の授業」で学んだC言語のレベルが高かったことや,エンジニア志望の受講者はただ一人だった鴨川校の講義「プレゼンテーション入門」で,デザイナー志望者の“乗り”のよさに驚いた反面,表現力の大切さを学んだことなど思い出は尽きず,いずれも「今の仕事に生かされていることばかり」という。

『当たり前』が大事

大野さんは「(ヤフーは)正直,『雲の上の存在』という印象だった。ただ,自分がものすごくやりたい仕事ができる職場。『だめもと』で,自分を試してみようと思った」とヤフーを受けた当時の胸のうちを明かす。その経験から,学生時代の勉強も含め「周囲には『ただ何となく』という雰囲気の学生が多かったような気がする。確かに何を身につけたらいいのか,何を目指せばいいのか迷うとは思うけど,友達や先生と話す機会をできるだけ持ち,常に考える癖をつけていれば,きっと何かが見つけられる」とメッセージを送る。

就職活動については「本を読むなどして対策を練るより,やっぱり経験です。より多くの会社を受けたほうが当然いい。KCGは先生方も親身になって相談に乗ってくれたり,アドバイスをくれたりするので恵まれていた」と後輩たちにアドバイス。「社会人って礼儀が大切なんですよね。そういう当たり前のことも身につけておくべきです」と強調する。

自由と責任

「名前を残すような仕事をやりたい。サービスとサービスの“つなぎ”などもこれからは大事になってくるでしょう」。休日は買い物に行ったり,映画を見に行くなどごく普通の過ごし方もするが,仕事につながるような知識の習得にも時間を割くことが少なくないという。「(ヤフーは)自由に意見を言える雰囲気があります。ただし発言には常に責任がつきまといますけどね。でも自分のやりたいことができる環境に巡り会い,たどり着けた。恵まれていますよね」。大野さんは,憧れの仕事に就きながら絶えず前進しようとしている。

comment

ヤフー株式会社人事部の齋藤さんが,会社の紹介や,求めている人材などについて話してくれたので紹介する。

「当社はこれまで,十数年かけてネット上に『インフラ』を構築してきました。これからは若い世代が次の世代のインターネット社会をつくっていく時代です。何ができるのか,裏返せば何を自分がアピールできるのかが大事です。IT業界では人材不足が叫ばれています。専門学校卒業生には十分な技術や知識を持った人が多いので,今後の業界を担う人材として大いに期待しています」